株式会社サリバテック

AIDXと自由診療がもたらす地域医療の未来「最後の砦としての役割」

AIDXと自由診療がもたらす地域医療の未来「最後の砦としての役割」

済生会宇都宮病院

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AIDXと自由診療がもたらす地域医療の未来「最後の砦としての役割」

インタビュー
篠﨑副院長、経営支援課、健診センター
担当営業
小沼 麗美

済生会宇都宮病院では、だ液によるがんリスク検査「サリバチェッカー」を導入し、患者様に負担の少ない新しい予防医療の形を提供しています。

この取り組みは、消化器外科の篠﨑副院長、経営支援課、健診センターという3つの部門が密接に連携することで実現しました。それぞれの視点から導入の背景、現場の工夫、そして未来への展望を紐解きます。

医師としての使命と革新的ながん予防への挑戦(消化器外科の視点)

済生会宇都宮病院の消化器外科・篠﨑副院長は、手術や臨床指導を通じて、がん治療や予防医療の最前線に携わっています。最新技術「サリバチェッカー」の導入には、長年の経験と、患者様の負担を軽減しながら健康を守りたいという思いが込められています。

外科医としての歩み、がん治療の進化と新たな使命

「外科医として手術に関わりたい」という思いとがん治療という重要な分野で役割を果たせると考え、消化器外科を選択しました。
1989年に医師としてのキャリアをスタートさせた当時、がん遺伝子やがん抑制遺伝子の研究が進み始め、臨床現場での応用が模索されていました。試験管での研究が実際の患者様に活用され、治療効果を大きく向上させる画期的な時代に立ち会った経験は、その後の医療観に強い影響を与えました。EGFやVEGFといった新しい薬剤が登場し、生存期間を延ばす治療が現実のものとなったのもこの時期です。

だ液検査導入は患者様負担を減らす新たなアプローチ

がんリスク検査の方法は、技術の進歩により大きな進化を遂げてきました。特にだ液を使った検査が実用化されたのは、過去10年ほどのことです。サリバチェッカーの導入は、患者様の身体的負担を軽減しながら検査を提供するという目標に合致していました。
だ液による検査は、針を刺す必要がなく、検査後の日常生活への影響も最小限に抑えられます。従来の血液検査や遺伝子検査が一回限りで完結するのに対し、サリバチェッカーは継続的に体の変化を追跡することが可能です。これにより、がんリスクをより定期的にチェックし評価できる点から、導入を決めました。

誰もが受けやすい仕組みづくり、スクリーニング検査の未来

スクリーニング検査で重要とされるのは、「身体的負担が少なく、繰り返し受けやすいこと」です。例えば、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は非常に有効な検査方法ですが、負担の大きさから推奨される2年に1回の検査を継続する人は限られます。
一方で、だ液検査は身体への負担がほとんどなく、定期的なチェックを気軽に受けやすい方法として注目されています。また、自覚症状のない人でも心理的ハードルを下げる役割が期待されています。

手軽な検査でがん早期発見を可能に

予防医療は今後ますます多様化していくと予測しています。アメリカでの研究経験から、食事や生活習慣、薬を通じたアプローチなど、さまざまな手法が実践されていますが、現在の主流は遺伝子変異に基づく薬の開発です。
一方で、早期発見の重要性は不変であり、臓器を失わずに済むためにも定期的なチェックが欠かせません。この点で、手軽に利用できるだ液検査の有用性があります。

患者様に寄り添う医療の追求

手術を通じて患者様と向き合う中で、命に直結する課題だけでなく、見た目や痛みに対する不安に寄り添う重要性を感じています。外科医として、患者様の負担を減らしながら最善の治療を提供することを目指し、医療技術の進歩を活用しながら、多様なニーズに応えられる体制を構築する努力を続けています。

健診と二次検査をつなぐ一貫したサポート体制

現在、健診で異常が見つかっても二次検査に進まないケースが多い現状があります。この課題を改善するため、健診と二次検査を同じ施設で一貫して提供できる環境づくりが求められています。患者様の心理的負担を軽減し、スムーズに検査を受けられる体制を整えることが、当院としても重要な取り組みの一つです。

地域医療を守る「最後の砦」

済生会宇都宮病院は、地域の医療を支える「最後の砦」でありたいと考えています。治療や診断において、患者様に「この病院なら安心」と感じてもらえる存在であり続けることを目指し、日々の医療提供に努めています。

現場から見た新しいがん予防(健診センターの視点)

済生会宇都宮病院健診センターでは、新たに導入されただ液を用いたがんリスク検査「サリバチェッカー」により、がん予防への取り組みがさらに前進しました。検査の最前線に立つ看護師や臨床検査技師、事務スタッフの視点から、導入の背景や患者様の反応、現場での課題について掘り下げます。

最先端技術への期待と現場の声

健診センターで「サリバチェッカー」の導入が決まった当初、現場スタッフの間には期待とともに不安もありました。最新の医療AIを活用した最先端技術として意義が大きいと感じる一方、受診者がリスク検査というものを正しく理解し受け入れてくれるか心配していました。そんな中で、血液検査とは異なるアプローチで、患者様の健康管理に新たな選択肢を提供できる点が評価され、導入が進められました。

受診者対応の工夫と現場の反応

だ液検査をスムーズに進めるため、事前案内や当日の対応には細心の注意を払っています。事前にパンフレットを送付して注意事項を共有し、当日は検査キットを用いて視覚的に説明するなど患者様に分かりやすく安心して検査を受けていただけるようスムーズな対応を心がけています。

また、だ液が出にくい場合には、レモンや梅干しの絵を用意するなど細かな工夫をし、現場での対応力により、これまでだ液が採れなかったケースはありませんでした。

健診受診者の変化、自由診療がもたらす新たな選択肢

だ液検査の導入後、自由診療の健診利用者に特有の変化が見られました。自由診療を選ぶ人は健康意識が高く、予防への関心が強い傾向があります。

具体的には、膵臓疾患を経験した受診者が、複数の検査を組み合わせてより多角的にリスクを把握するケースが増加しています。また、他のリスク検査を毎年受ける人も多く、自由診療が健康管理の一環として定着しつつあります。

自覚症状がない人へ

健診後の二次検査の受診率が低い現状については、特に大腸がん検査における課題が指摘されています。便潜血検査陽性であっても、「痔ではないか」と自己判断し検査に進まないケースが多く、数年後にがんが発覚することもあります。

だ液検査の手軽さが、このような状況の改善に役立つと期待しています。さらに、検査後の結果通知にとどまらず、次の検査予約を積極的に取り付けるフォローアップ体制の強化が必要だと考えています。

がん予防の新たな一歩、自由診療と健診の未来

健診センターのスタッフは一様に、「だ液検査を通じて、自覚症状のない人に検査を受けるきっかけを提供したい」と考えています。検査を通じて不安を解消し、次のステップに進む重要性を伝えていく取り組みを継続していきます。

また、自由診療の需要拡大に対応するため、リスク検査と二次検査を組み合わせた包括的な健康管理体制の構築が、今後の重要なテーマとされています。

経営視点で支える地域医療の未来(経営支援課の視点)

済生会宇都宮病院の経営支援課は、病院全体の経営方針の策定と事業運営を支える重要な役割を担っています。その一環として、患者様の健康意識を高めるだ液によるがんリスク検査「サリバチェッカー」が、患者様の健康状態を定期的に評価するより良いものと感じ、関係者と協議の上、導入を決めました。

病院経営の要、経営支援課の使命と役割

済生会宇都宮病院の経営支援課は、病院運営の効率化と方向性を決定する中枢的な役割を果たしています。病院の目標や重点課題を達成するため、分析、マーケティング、広報、進捗管理を実施。各部署の事業計画を支援し、成果を評価しながら次の施策を提案することも主要な業務です。

さらに、原価計算などの管理会計も担当し、事業ごとの収益性を把握しながら持続可能な経営を支える仕組みを構築しています。

採算性と社会的責任の両立

病院経営では収益性が重要視されますが、済生会宇都宮病院では「地域に必要な医療を提供する」という理念を重視しています。収益が見込めない医療であっても、地域住民の健康に不可欠であれば柔軟に対応し、必要な医療を提供しています。

こうした取り組みは、「地域医療の砦」としての役割を果たす病院の存在意義を支えています。

「患者様ファースト」の想いがもたらした検査導入

だ液を用いたがんリスク検査「サリバチェッカー」の導入は、篠﨑副院長の提案がきっかけでした。患者様の健康維持に役立つという確信のもと、健診センターとの協議を重ね、導入を決めました。受診者にとって検査結果をもとに次の展開を検討できるとてもいい検査とメリットが大きく、早期発見や治療へのスムーズな移行を可能にする点が高く評価されました。

また、院内スタッフへの説明では、他施設での導入実績を共有しながら検査の有用性を伝え、信頼を得る工夫をしました。

自由診療としての展望、病院運営における新たな一歩

自由診療は、新たな収益源であると同時に、患者様満足度を高める取り組みでもあります。だ液検査を活用し、受診者数の増加が健診センター全体の活性化につながることが期待されています。また、「だ液検査を受けられる病院」として認知度を高め、地域住民から選ばれる医療機関を目指しています。

医療業界の未来と経営支援課の役割

医療業界全体が変化する中で、地域のニーズに対応する柔軟さが求められています。済生会宇都宮病院では、高度急性期医療に加え、自由診療や先端技術を取り入れ、多様な患者様ニーズに応えています。AIDXなどの最新技術の活用も、病院の差別化ポイントとして注目し、医療制度改革の進展に合わせ、患者様満足度を高めながら成長を続けるための取り組みを進めています。

患者様に寄り添う情報発信の重要性

サリバチェッカーをより多くの患者様に利用してもらうため、広報活動も強化しています。健診利用者にだ液検査の存在を伝えることから始まり、口コミや体験談を活用して認知度を広げる取り組みを今後も進めていきます。

地域医療の未来を切り拓く取り組み

当院では、この度「サリバチェッカー」を導入いたしました。これは、AIDXの一環として、患者様一人ひとりに寄り添い、より質の高い医療と予防を提供するという、当院の新たな取り組みです。

この導入は、地域住民の皆様が安心してがん検診を受け、早期発見・早期治療につなげ、健康的な生活を送るための一助となることを目指しています。

今後も、地域医療への貢献を念頭に、患者様中心の医療を推進してまいります。

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サリバチェッカーの検査について

本検査は診断などの医療行為に該当するものではなく医師による診断に代わるものではありません。
本検査結果について、不安なこと、相談したいことがある場合には、
当ウェブサイトに掲載されている「相談できる医療機関」にご相談ください。