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ひどい寝汗はがんの症状?悪性リンパ腫の症状を解説

がん

ひどい寝汗はがんの症状?悪性リンパ腫の症状を解説

「ひどい寝汗が続いているけど何かの病気ではないか」と、このような悩みを抱えて不安になってはいませんか。ひどい寝汗は何らかの異変が生じている可能性もあるため、原因をはっきりと知りたいものですよね。

本記事ではひどい寝汗の原因として考えられる病気や悪性リンパ腫の原因、症状などについて解説します。また早期にがんのリスクを検査できる方法についても触れているので、不安に感じている方はぜひ参考にしてみてください。

ひどい寝汗(盗汗)の原因として考えられる病気

着替えが必要なほどのひどい寝汗を「盗汗」といいます。盗汗の原因として考えられる主な病気は以下のとおりです。

  • 多汗症
  • 更年期障害
  • 甲状腺機能亢進症
  • 自律神経の乱れ
  • リンパ腫

それぞれ解説します。

多汗症

多汗症は大量の汗をかき、日常生活や社会生活に支障をきたしてしまう病気です。多汗症は全身に汗が増える「全身性多汗症」と、体の一部だけに汗が増える「局所性多汗症」とに分けられます。

主な特徴は以下のとおりです。

【全身性多汗症】全身に汗をかく

種類原因
温熱性発汗運動、高温環境、発熱など
内分泌・代謝性発汗更年期障害、甲状腺機能亢進症、糖尿病、低血糖、肥満症など
神経障害による発汗パーキンソン病など
薬剤副作用による発汗抗うつ剤、抗不安薬、睡眠導入薬、非ステロイド抗炎症薬、ステロイド薬などの服用
感染症による発汗結核、敗血症など
特発性発汗原因不明

【局所性多汗症】汗腺が密集している脇の下、手のひらや足の裏など局所的に多量の汗をかく

種類原因
精神性発汗精神的緊張によるもの手掌、足底、腋窩などに汗をかく
味覚性発汗辛いものを食べたとき顔面に汗をかく
末梢神経損傷による発汗胸部交感神経切除後など体幹に汗をかく

更年期障害

更年期障害は、閉経前後の期間(50歳前後)にさまざまな症状が現れて、日常生活に支障をきたす状態です。更年期障害は、エストロゲンという女性ホルモンが大きくゆらぎながら低下していくのが原因とされています。

加齢による心身の変化、精神的・社会的要因によるストレスなども原因の一つです。更年期障害ではホットフラッシュと呼ばれる、体が火照って生じる寝汗をはじめ、以下のような症状が見られます。

精神神経系の症状頭痛めまい不眠不安感イライラ感うつ
血管運動神経系の症状ホットフラッシュ動悸・息切れ寝汗・多汗むくみ
皮膚・分泌系の症状喉の渇きドライアイ
消化器系の症状吐き気下痢・便秘胃もたれ・胸やけ
運動器系の症状肩こり背中の痛み関節痛しびれ手指の痛み・変形
泌尿器・生殖器系の症状月経異常尿失禁性交痛

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺の活動が向上し、血中に甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気です。一般的に「バセドウ病」や「グレーブス病」ともいわれます。

考えられている原因は、血中や組織内に存在する甲状腺を刺激する異常な物質です。甲状腺機能亢進症ではひどい寝汗をはじめ、以下の症状が見られます。

  • 心拍数の増加
  • 血圧上昇
  • 不整脈
  • 動悸
  • 大量発汗と体の火照り
  • 手のふるえ
  • 神経過敏と不安
  • 不眠症
  • 体重減少
  • 疲労や脱力を感じるにもかかわらず活動レベルが高まる
  • 排便回数増加(ときに下痢を伴う)
  • 女性では月経周期の変化

甲状腺機能亢進症は、女性に多く、20〜50歳代に発症しやすいのが特徴です。

自律神経の乱れ

内臓や血管などの活動を調整している自律神経の乱れも、ひどい寝汗をかく原因の一つです。自律神経は体の活動時に活発に働く「交感神経」と、安静時に活発に働く「副交感神経」に分けられます。

精神的なストレスや生活リズムの乱れによって、交感神経と副交感神経のバランスが崩れるのが原因で、主に現れる症状は、以下のとおりです。

  • 動悸
  • 下痢や便秘
  • 発汗過多
  • 立ちくらみ、ふらつき
  • 頭痛
  • 肩こり
  • 手足の冷え
  • 手足のしびれ、痛み
  • 倦怠感
  • 不眠症

自律神経の乱れは、内臓の検査を行っても神経や体に悪い影響を与えている病気や異常は見つからないが特徴です。

リンパ腫

リンパ腫は血液がんの一つで、白血球にあるリンパ球ががん化する病気です。首やわきの下、鼠径部、腹部、骨盤などにあるリンパ節が腫れる症状が見られます。扁桃、胸腺、脾臓などのリンパ組織、さらにリンパ外組織にリンパ腫ができるケースも少なくありません。腫れができた部位によっては、痛みや膨隆を伴う場合もあるでしょう。

リンパ腫では、主に以下の症状が見られます。

  • 大量の寝汗
  • 原因不明の発熱
  • 体重減少

リンパ腫は高齢者に多く、特に70代に多いのが特徴です。男女比は3:2で男性の方がやや多い割合となっています。

悪性リンパ腫とはどんながん?

悪性リンパ腫は、白血球のなかにあるリンパ球ががん化する病気です。リンパ腫と呼ばれる場合もありますが、通常リンパ腫といえば悪性リンパ腫を指します。

リンパ球は白血球の一種で、細菌やウイルス、真菌、寄生虫に対する防御など、免疫において重要な役割を果たしています。

リンパ球の種類は、以下のとおりです。

B細胞(Bリンパ球)抗体を作る細胞T細胞の指令などによって活性化して形質細胞となり抗体を作り出す
T細胞(Tリンパ球)細胞性免疫機能を持ち、病原体の侵入に応じて働いて病原体を攻撃する
ナチュラルキラー細胞常に体内を巡回し、侵入してきた病原体を攻撃する

悪性リンパ腫が起こるのはリンパ系組織とリンパ外組織に大きく分けられ、以下の臓器が該当します。

リンパ系組織リンパ節や胸の周りにある胸腺、脾臓、扁桃
リンパ外組織骨髄や肺などの臓器

悪性リンパ腫は血流に乗って全身に回っていく性質があるため、どこにでも発生する可能性があります。悪性リンパ腫の統計情報は以下のとおりです。

診断される数(2020年)35,997例(男性19,246例、女性16,751例)
死亡数(2023年)14,197人(男性7,918人、女性6,279人
5年相対生存率(2009~2011年)67.5 %(男性66.4 %、女性68.6 %)
  • 人口あたりの罹患率:28.5 例(男性31.4 例、女性25.9 例)(人口10万対)
  • 人口あたりの死亡率:11.7 人(男性13.4 例、女性10.1 例)(人口10万対)

参考:がん情報サービス|悪性リンパ腫

悪性リンパ腫の種類

悪性リンパ腫は100種類以上のタイプがあり、がん細胞の形態や性質によって、大きく非ホジキンリンパ腫(B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫・NK細胞リンパ腫)とホジキンリンパ腫に分かれます。

代表的な悪性リンパ腫は以下のとおりです。

ホジキンリンパ腫
非ホジキンリンパ腫B細胞リンパ腫濾胞性リンパ腫MALTリンパ腫リンパ形質細胞性リンパ腫マントル細胞リンパ腫びまん性大細胞型B細胞リンパ腫バーキットリンパ腫慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫 他
T細胞リンパ腫NK細胞リンパ腫末梢性T細胞リンパ腫、非特定型血管免疫芽球性T細胞リンパ腫未分化大細胞型リンパ腫成人T細胞白血病リンパ腫節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型皮膚のリンパ腫(菌状息肉症など) 他

悪性リンパ腫の原因

悪性リンパ腫の原因は明らかになっていませんが以下の要因が考えられています。

  • 遺伝的要因

悪性リンパ腫では染色体異常が発見される場合があり、染色体異常に伴う遺伝子の異常が関係しているといわれています。加齢、慢性炎症、放射線などが関連しているといわれていますが、まだ解明はされていません。

  • 免疫異常

免疫不全症状を持つ場合、免疫細胞の異常が生じやすく、悪性リンパ腫のリスクが高まるといわれています。

  • ウイルス感染

ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)は、成人T細胞白血病リンパ腫の原因になる場合があります。胃に発生するMALTリンパ腫の多くはピロリ菌に感染して慢性胃炎が生じており、ピロリ菌を除菌すると悪性リンパ腫も小さくなるとの報告もあります。

悪性リンパ腫の主な症状

悪性リンパ腫で見られる症状は、以下のとおりです。

  • 寝汗
  • リンパ節の腫れ
  • 発熱
  • 体重減少
  • 倦怠感

それぞれ解説します。

寝汗

悪性リンパ腫では、掛け布団やシーツを変えなければならないほどの大量の寝汗が見られます。暑くもないのに寝汗が生じるのが特徴です。

リンパ節の腫れ

首やわきの下、鼠径部などのリンパ節が腫れる症状が見られます。腫れた箇所はゴムのような硬さで、多くの場合は押しても痛みはありません。

胃や小腸、大腸、甲状腺、脳など、リンパ節とは関係のないところが腫れる場合もあります。

発熱

悪性リンパ腫では、風邪でもないのに38℃以上の原因不明な発熱が出る場合があります。

体重減少

体重減少も悪性リンパ腫の症状です。通常体重の10%を超える原因不明の体重減少が生じる場合もあります。

倦怠感

休んでも疲労が取れない、体が重く起き上がるのもつらいなどの倦怠感が見られます。

寝汗がすごいときの対処法

環境や生活習慣の見直しをすると、ひどい寝汗が改善する場合もあります。逆をいえば対処をしても寝汗が改善しなければ、悪性リンパ腫の可能性もあるため、早めに医療機関を受診した方が良いでしょう。

寝汗がひどいときに実施すべき対処法は以下のとおりです。

  • 寝室環境の見直し
  • 生活習慣の見直し

それぞれ解説します。

寝室環境の見直し

まず寝汗の対処法で実施すべきは、室内の湿度や温度、寝具変更など、寝室環境の見直しです。室温は、夏と冬では差はあるものの大体13~29℃の範囲が望ましいでしょう。エアコンで室温を調整する場合は、夜通しつけたままにせず、タイマー機能の活用が有効です。

湿度は、季節に関係なく50〜60%を保つと良いとされており、冬の乾燥時期は加湿器、夏の湿気が多い時期は除湿器を使い分けて調整すると良いでしょう。

また、寝具や寝間着の見直しも重要です。汗を吸収し、湿気を逃がしやすい寝具を使用すれば快適さが増して寝汗の予防にもなるでしょう。汗をかきやすい夏は速乾性、保温で熱がこもりやすい冬は通気性が良いものを選ぶのもポイントです。

生活習慣の見直し

生活習慣の見直しも寝汗の対処に重要です。カフェインやアルコール、辛いものや熱いものの摂取は寝汗を悪化させる原因にもなりかねません。また、寝る前に激しい運動をしたり、熱いお風呂に入ったりすると寝汗をかきやすくなるだけではなく、寝つきも悪くなってしまいます。

ぬるめのお風呂にゆっくりとつかったり、軽いストレッチやマッサージなどでリラックスしたりすると自律神経も整って寝汗の予防にもつながるでしょう。

ひどい寝汗が気になるようならがんのリスク検査を受けてみよう

ひどい寝汗の原因として考えられる病気や悪性リンパ腫の特徴、症状などについて解説してきました。寝汗の原因はさまざまなので、一概に言い切れませんが、悪性リンパ腫などの病気が隠れている可能性も否定できません。

「更年期障害だから仕方ない」「汗をかきやすい体質のせいだろう」と放置しておくとがんが進行してしまう可能性もあります。ひどい寝汗に悩んでいる方は早めに病院を受診しましょう。

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